静岡県内で、ものづくりに携わる職人・技能者や関連イベントをご紹介
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2011年10月3日 ものづくり教室 [静岡学園中学校] DIGEST 「印章篆刻」(いんしょうてんこく)と「小座布団作り」の体験教室。印章篆刻では印章の歴史などを、小座布団作りでは綿を栽培する人達の背景や流通経路など「ものづくり」の舞台裏ともいえる話を職人さんから聞くことができました。単に物を作る過程を習うのではなく、物を通じてのさまざまな「思い」を生徒達は感じ取っていたようです。職人さんの高度な技術を間近に見て学べることは「ものづくり教室」の醍醐味でもあります。 
ものづくり教室とは?
「ものづくり教室」とは、静岡県内の小学生・中学生・特別支援学校生が優れた技能を持った「技能士」の指導をうけながら、様々な「ものづくり」を体験することで、技能・技術への関心を高め、その大切さを知ってもらい「ものづくり」の重要性や夢を与えることを目的として、教育委員会との連携により、「社団法人 静岡県技能士会連合会」が実施している事業です。
頑張って作った作品は一番!
「印象篆刻」
まず印章の歴史や使われていた素材の変化などの学習から始まりました。生徒達はこれから自分達が作り上げるものに深い歴史があることを知って驚いた様子です。生徒達は自分の彫りたいデザインを決めることから始まります。自分の名前から文字を選んだり、苗字を選ぶ生徒もいました。彫る文字は現在使われている文字や漢字の古書体のひとつ小篆(しょうてん)からも選ぶことができます。他、文字以外に自分の好きなキャラクターをデザインした生徒もいました。悩みすぎてデザインが決まらず、職人さんに相談をしたり、生徒同士で意見を交わしながら決める生徒もいました。真剣に考え、悩んでいる生徒達の様子を微笑ましく見つめ『デザインを決めるところで悩むんですよ。だけど、ここが一番重要で、楽しいところでもあるんです』と職人さんのお言葉です。
おのおののデザインを石に転写して専用の彫刻刀で彫っていきます。彫り始めは「石を彫る彫刻刀」に慣れない様子で「難しい」といった声が聴こえます。職人さん達はその都度、彫刻刀の持ち方や掘り方を丁寧に教えていきます。生徒達は「コツ」をつかんだのか彫るスピードも驚くほど速くなっていきます。1つのデザインにこだわって細かく彫っている生徒もいれば、2個目に挑戦する生徒もいたりと様々です。彫り上げた印章を職人さんに朱肉をつけてもらい紙に捺してもらいます。出来栄えも紙に捺してから初めて自分がイメージしたものであるか否かがわかります。生徒達は、その紙を見ながら「思ったよりきれいに文字がでてる」「もう少し彫りを深めた方がはっきり文字がでるかな?」と自分の作業の見直しに余念がない様子。生徒達はお互いに自分の作った作品を見せ合いながら称(たた)えあっていました。
感謝の気持ちを忘れずに!
「小座布団作り」
黒板には数枚の写真が貼ってあります。そこには生徒達と同年代くらいの東南アジアの女の子が綿を摘んでいる姿がありました。職人さんは、写真を指しながら綿がどこで作られて、どんな人達が働いているのかといった事を生徒達に教えています。私たちが普段使っている綿の多くはインドで作られ、その綿を栽培・収穫している多くが10〜15歳くらいの女の子だといいます。その子供達が、朝から晩まで働いて貰える1日の給料が日本円で約10円。それを聞いた生徒達はとても驚いた様子でした。「私たち職人は技術だけではなく、生徒達にこういった現状を伝える事も大事な仕事のひとつだと思っています。気持ちよく座布団を使ったり布団で寝られる事に感謝する!その気持ちを忘れずに」と最後に職人さんからひとこと。
職人さんが小座布団作りのお手本です。綿を座布団の形に上手に整え、座り心地を考え中央に厚みをつけて重ねていきます。形成された綿を袋に入れる作業です。巧みな技で布団の四隅がピンと張りつめるまで綿をしっかりと行き届かせます。生徒達は自分たちにそんなすごい技が出来るのか?といった不安げな表情を見せつつ挑戦です。綿を座布団の形に上手く重ねることは複雑なので一度見ただけでは理解するのが難しい様子。職人さん達も戸惑っている生徒達に丁寧に優しく指導しています。綿を袋に詰めたら軽く叩いて形を整えます。生徒達はなかなか上手くいきません。一見、簡単そうに見える袋詰めも体験してこそ大変な作業だと生徒達は感じていたようです。最後に袋を縫い合わせてようやく完成。自分達が作った小座布団を枕にしたり座ったりと心地よさを堪能していました。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   印章篆刻の授業はどうでしたか? Answer ・彫るところが楽しかったです。
・自分でデザインして彫るところが楽しかったが結構難しかった。
・完成品を想像しながら自分の好きなデザインを描けるところが楽しかった。
・石を彫るということが新鮮でおもしろかったです。
・自分だけのものを作れたことが嬉しいです。
Question   小座布団の授業はどうでしたか? Answer ・職人さんの袋詰めの技は本当にすごい!と思いました。
・綿を袋にいれて形を整えるところが思ったより大変でしたが楽しかった。
・綿を綺麗な形に整えるのが難しかったが、職人さんに手伝ってもらい完成できました。楽しかったです。
・自分にはちょうど良い大きさなので嬉しいです。
・綿の入れ方にも難しい技術が必要なんだなと感じました。
Question   次回、「ものづくり教室」に参加するとしたら何を選びますか? Answer ・「小座布団づくり」が楽しかったので、また是非チャレンジしたい。
・「小座布団」を作ったのですが、次はもっと大きいのを作りたい。
・「印象篆刻」がとても面白かったので次はもっと難しいデザインに挑戦したいです。
・「印章篆刻」に挑戦しましたが次回も「印章篆刻」を選択します。
ものづくり教室
静岡学園で行われたものづくり教室の様子です。綿が日本にやってくるまでの過程を話していただきました。
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