静岡県内で、ものづくりに携わる職人・技能者や関連イベントをご紹介
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2011年9月8日 ものづくり教室 [袋井市立今井小学校] DIGEST 各業界で活躍する職人さんが学校に出向き子ども達に「わざ」を教える「ものづくり教室」。今回は「アートモザイク」と「印章篆刻」(いんしょうてんこく)です。この教室では、職人と子どもの間はちょっとした師弟関係。職人さんが長い歴史の中で代々引き継がれてきた「わざ」を教え、その教えに一生懸命応えようとする子ども達。「次こそは!」時間がたつのも忘れ、納得いくまで何度でも繰り返している子ども達がとても印象的でした。
ものづくり教室とは?
静岡県内の小学生・中学生・特別支援学校生が優れた技能を持った「技能士」の指導をうけながら、様々な「ものづくり」を体験することで、技能・技術への関心を高め、その大切さを知ってもらい「ものづくり」の重要性や夢を与えることを目的として、「社団法人 静岡県技能士会連合会」が実施している事業です。
夢中になれる! アートモザイク
職人さんから専用工具の使い方やタイルのカット方法の説明があり、作業にとりかかりました。最初のタイル選びでは事前にデザインしてきた絵と同じ色のタイルが無いため悩んでいる子どももいましたが、色合いを変えたり、違う色の組み合わせやタイルのサイズを変えることで表現が広がることを職人さんから聞き、解決です。それでも、自分で描いたデザインをタイルで表現するのは難しい!と感じた子どもはデザインを変えてしまうことも。子ども達はどの色のタイルを使い、どのようにカットして、どのように組み合わせるかを真剣に考え慎重に作業を進めています。「根気」と「集中力」が試される作業です。子ども達はカットを何度か繰り返すうちに徐々に「コツ」をつかんだのかカットのスピードもあがっていきます。のみこみの早い子ども達に職人さんも笑みを浮かべていました。
「中心の細かい部分から貼るように」と職人さんから作業ポイントの指導が入りました。デザインに合わせ丁度いい大きさにタイルをカットするのがやはり難しいようです。途中、手が止まってしまう子どもには、職人さんがお手本を見せながら、手を取って優しく丁寧に指導していました。綺麗に貼りつけが終わると次は目地材の塗り込みです。この作業は職人さんの出番です。貼りつけたタイルが剥がれないように慎重な作業です。余分な目地材を丁寧に取り除いて完成です。最初は職人さんの仕事でしたが、手のあいた生徒が率先してお手伝いです。興味とやる気が子どもを動かしたようです。次々と完成する作品を手にした子ども達は満足感でいっぱいの様子。教室内は、キリッと引き締まった雰囲気に包まれながら、子ども達の作品にかける情熱に満ち溢れていました。
挑戦! 印章篆刻
みなさん篆刻(てんこく)って知っていますか?
篆刻とは、印章を作成する事。中国を起源としており、主に篆書を印文に彫ることから篆刻というが、その他の書体や図章の場合も。書と彫刻が結合した工芸美術としての側面が強く、中国や日本を中心に篆刻を趣味とする人が多いとのこと。
今回、子ども達が体験するのは、その篆刻です。作業にとりかかる前に、職人さんから印章の歴史や印章に使われていた材料の変化などの「授業」が開かれました。とりわけ、職人さんが持ってきた日本最古といわれる「漢委奴国王」(本物ではなく複製)には子ども達からどよめきの声があがり、今から自分達が作るものに長い歴史があることを知って真剣な眼差しで手順書を読む姿が見られました。自分達が彫る印章のデザインは事前に用意してきたのですが「小篆」(しょうてん)※1の書体に子ども達は興味を引かれたようです。自分の名前を小篆に変換している子どももいました。

※1 漢字の書体のひとつ。多くの印鑑に使用されています。
  
デザインを印章となる石に写す工程です。彫刻面にデザインをコピーした紙を裏返しに貼り、その上から黄色のマジックでなぞると、デザインだけが黒く転写されます。転写されたデザインを専用の彫刻刀を使って彫っていきます。この工程はそう簡単にはいかないようです。太く彫り過ぎてしまったり、曲がってしまったり、綺麗に曲線が彫れなかったりと初めて使う「石を彫る彫刻刀」に翻弄されていました。少しでも戸惑う子どもがいると『失敗してもいい!それが味だ!』と職人さんが指導をしながら子どもを勇気づけていました。子ども達はその言葉を受けて、思い切りよく石を彫っていきます。彫り上がった印章を職人さんが、印泥(いんでい)という朱肉をつけて印箋(いんせん)という専用の紙に押すと立派な作品の完成です。
世界でたった一つの作品に皆満足の表情を浮かべていました。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   なぜ、アートモザイクの授業を選んだの?体験してみてどうだった? Answer ・アートモザイクは普段あまり経験できない事なので、この授業を選択しました。
実際つくってみると結構難しかったけど楽しかったです。
・自分の好きなものをデザインできるし、作ってみたい!と思ったからこの授業を選択しました。
授業を受けてみて本当に楽しかったです。
Question   なぜ、この印章彫刻の授業を選んだの?体験してみてどうだった? Answer ・以前、消しゴムで印鑑みたいなものを作った事もあり、本物の印鑑をつくってみたかったので。
作ってみると本当に細かい作業が多くて難しかったけど、考えながら彫るのが楽しかった。
・私は七人兄弟の真ん中で、姉達がみんなアートモザイクを選んでいたので私は違う授業を選びたくて。
実際やってみると細かいところや曲線を綺麗に彫るのが難しかったけれど楽しかったです。
Question   今日作ったアートモザイクの作品はどこに飾りますか? Answer ・せっかく自分で作ったから自分の部屋に飾りたいです。
・今日作った作品は家のトイレに飾るつもりです。トイレも可愛くなるし家族のみんなに見てもらえるから。
Question   今日作った印章はどこで使いたいですか?ものづくり教室の感想をひとこと。 Answer ・習字のときに自分のサインみたく使いたいです。
・またこの授業をやってほしいです。次は、自分の名前の他の文字を彫りたいです。
・習字の時に使いたいです。またこの印章篆刻の授業をやってほしいです。 次は他の文字で作りたい。
袋井市立今井小学校
ものづくり教室の様子です。
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