静岡県内で、ものづくりに携わる職人・技能者や関連イベントをご紹介
  1. HOME静岡県ものづくり人材図鑑 > 職人・技能者
畳職人 若杉 直正 わかすぎ なおまさ [わかすぎ畳店] 受け継がれています わかすぎ畳店は、若杉直正さんで3代目です。長持ちするように材質にこだわり、アフターフォローも欠かしません。そのような職人気質が3代にわたって受け継がれてきました。おじいさまのこしらえた畳はもちろん残っていませんが、おじいさまの代からずっと、心地よい畳を、わかすぎ畳店に任せているお宅も多くあるはずです。
プロフィール [PROFILE]
生年月日…昭和23年(1948年)01月18日
出身地……静岡市清水区 
所在地……[わかすぎ畳店]静岡市清水区浜田町13-17

・中学校卒業後、畳職人である父に弟子入り。同時に静岡県立静岡工業高校定時制に入学。卒業後、本格的に畳職人となる。

昭和54年(1979年) 畳製作技能士1級 取得
平成11年(1999年) 清水地区畳商工業協同組合 理事
平成19年(2007年) 清水地区畳商工業協同組合 代表理事
平成18年(2007年) 静岡県畳適格組合連合会 技能士部長

◆平成23年(2011年) 静岡県職業能力開発協会感謝状
「全技連マイスター」とは
全国技能士連合会が、職業能力開発促進法に基づき実施されている技能検定制度の特級・1級又は単一等級の試験に合格した技能士で、20年以上の実務経験と優れた技能及び活動実績を持ち、後進の育成並びに技能の伝承に熱心な技能士であると認定された方です。また、全技連マイスターが単なる名誉的な称号ではなく、現役として後進の指導などの活動に積極的に対応できることが重要な要件であることから、5年毎に更新を行っております。

・・・・・・畳職人とは・・・・・ 
「い草」や「藁(わら)」を用いて畳を製造したり、修理をする専門職人です。近年、さまざまな材質の畳が開発され、機械での製造が増えています。そのあおりで昔ながらの技術を持つ畳職人は貴重な存在となりつつあるようです。
心地よい畳の効果
畳には、さまざまな効果があると言われています。稲わらや、イグサなど自然素材が多く使われ、その素材の特性から梅雨や夏の時期には湿気を吸収し、乾燥した冬には逆に湿気を放出する湿度調節機能があり、四季がはっきりしている日本の風土に適しています。

また、畳に使われているイグサの匂いはリラックス効果があります。その香は脳を刺激してアルファ波を出すことが知られています。また別の研究では、集中力の持続効果もあり、こどもたちの勉強環境に良い影響を与えるそうです。稲わらはたくさんの空洞に含まれる空気が、音を吸い込む吸音効果があります。

イグサ(畳表)には抜群の抗菌性があることが研究で明らかになっております。また色合いは赤と黄色の中間で日本人の好む色だそうです。畳の色と、日本人の皮膚の色の光の反射率がほとんど同じ事から保護色だそうで畳のある空間は日本人にとって無意識の内に本能が安らいでいることになります。
身近に師匠が二人
わかすぎ畳店は、おじいさまの代からつづき、直正さんは3代目です。直正さんは、中学校を卒業するとすぐ、おとうさまに弟子入りしました。そのころは、いまと違って機械化が進んでいなかったので、すべてが手作業でした。畳の素材である稲わらの畳床はかたくて、かなり力を入れなければならず、15,6歳の作業としてはきつかったそうです。弟子入りしてから7〜8年は、おじいさまとおとうさま、それと若杉さんの3代がおなじ作業場で働いていました。若杉さんにとっては、いい師匠、いいお手本が身近に二人もいたことになります。恵まれた修行期間だったと言えます。

畳の製作も機械化が進んで、いまはだいぶ楽になりましが、お客さまに納めるのは、むかしもいまも変わらず、体力勝負です。1畳の重さは約30kgです。かなりの重労働です。若杉さんはやや小柄です。「たいへんでしょう」と言うと「重労働だけれども、持ち方のコツをつかみ、丁寧に持ち、丁寧に運べば体にあまり負担がかからない」と、サラッと言ってのけました。
すべてはお客様のために
畳のつくりも時代とともに、材質が変化しています。むかしはイグサと稲わらでできていたのですが、わらの量を減らし発泡スチールボード(圧縮ボード)などが使われるようになってきました。おなじイグサにも適不適があります。良い畳は草の量が多く編み込みが細かく、縫ってあるヒモも麻ひもを使用しているといいます。悪いのは、その逆で草も短く編み込みが荒く、綿のヒモを使っているそうです。

若杉さんは、お客さまの予算にもよりますが、良質な材質にこだわりたいと言います。

畳をつくる際に、かならずお客さまのところへ出向き、敷き詰める部屋の寸法を計り、広さによって一畳の大きさを調節しています。部屋の四隅はかならずしも直角とは限らないので、寸法取りは正確に割り出します。変形の部屋でも、寸分の狂いなく納まるようにするのが職人の腕の見せ所です。寸法を計るときは、部屋の対角線を明確に出すことが重要だそうです。畳の寸法、厚さなどすべてに注意を払いお客さまに納めることが、畳職人としての仕事です。納めた後でも、畳はときどき、畳を裏返したり、畳表の張り替えなどのアフターフォローのメンテナンスも欠かさずやることが、長く気持ちよく畳を使ってもらえる大事なことだと若杉さんは言います。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   この仕事を始めたきっかけはなんですか? Answer こどものころから、父の仕事を見ていておもしろそうだなと思っていました。おじいさんの代から代々受け継がれていたから、自分も畳屋になるんだと思っていました。でも、一度もこの仕事をやめたいと思ったことはありません。
Question   この仕事につくためになにが一番必要だと思いますか? Answer この仕事は、きついことがたくさんあるので、根気が重要です。畳を運ぶときは、一畳約30kg〜35kgぐらいあるので、それを何往復もして運ぶのでそれに耐えられる気持ちです。
Question   この仕事をしていてよかったことはなんですか? Answer お客さまに喜んでもらえることです。畳がきれいに完成し、寸法通りに入るとうれしですね。
Question   この仕事の魅力はなんですか Answer 日本間の美しさと日本の伝統文化に携われることです。イグサや畳を扱っていると、落ち着きます。
上へ戻る
一つ前へ戻る
各ページ掲載の写真・音声・CG及び記事の無断転載を禁じます。
Copyright © 2011 静岡県ものづくり人材図鑑. All Rights Reserved.