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日本料理 高橋 治男 たかはし はるお [東洋文化不二研修所 調理担当顧問] プロフェッショナルとして 料理店に行って、注文してから待っている時間は、意外と長く感じます。だれもが感じるものです。高橋治男さんは「料理は味と盛り付けとスピードだ」と言います。プロは当たり前のことを、さりげなくやってのけます。高橋さんは、この当たり前のことを基本に「一筋」を座右の銘にしている日本料理人です。
プロフィール [PROFILE]
生年月日・・・昭和14年(1939年)3月17日
出身地・・・・・静岡県熱海市
所在地・・・・・[東洋文化不二研修所]伊東市川奈字磯道1191

昭和29年(1954年) 熱海市魚漁商店 調理見習い
昭和42年(1967年) 熱川町南望ホテル 調理長
昭和50年(1975年) 熱海市シャトーテル赤根崎 調理部長
平成11年(1999年) 熱海市 松風荘 調理顧問
平成15年(2003年) 東洋文化不二研修所 調理担当顧問

◆平成04年(1992年) 全日本料理コンクール 優秀賞・文部大臣賞
◆平成05年(1993年) 全国技能競技大会 日本料理職種 第3位
◆平成05年(1993年) 全国日本調理技能士連合会 会長賞
           第一回献立コンクール 優秀賞
◆平成06年(1994年) 静岡県技能競技大会 最優秀賞
◆平成07年(1995年) 静岡県優秀技能者
◆平成22年(2010年) (社)全国技能士会連合会 全技連マイスター
全技連マイスターとは
全国技能士連合会が、職業能力開発促進法に基づき実施されている技能検定制度の特級・1級又は単一等級の試験に合格した技能士で、20年以上の実務経験と優れた技能及び活動実績を持ち、後進の育成並びに技能の伝承に熱心な技能士であると認定された方です。また、全技連マイスターが単なる名誉的な称号ではなく、現役として後進の指導などの活動に積極的に対応できることが重要な要件であることから、5年毎に更新を行っております。

・・・・・日本料理とは・・・・・
日本独特の料理法を用いた日本独特の料理。または味付け・調理法が日本で発達したもの。
いわゆる「和食」
この道一筋
「ものごとを究めたいなら、自分で道を決め、それを一筋でやることだ」と、高橋さんは言います。道とは専門分野、一筋とはその専門分野だけに心血を注ぐ様子です。職人とは、身につけた技術や技能で物をつくり出すことを職業とする人です。高橋さんは、物を生み出すためには「脇見をしてはいけない」と言いたかったのでしょう。これがやれたとしても、道を究め得る人は、ほんの一握りです。

料理人の見習いは、「洗い方」と言います。料理の下ごしらえ、皿洗い、片付け、掃除などですが、これは雑用ではありません。料理をつくるためには、料理がじょうずにできるだけでは、料理のプロにはなれません。これに付随する多くのものにも精通し、手際よく丁寧にでき不具合なくできてプロなのでしょう。見習いとは、文字どおり見て習う人です。高橋さんもあるとき、仕事中にメモを取っていました。すると、「メモを取るな」と怒られたそうです。「一筋によく見て頭にたたき込め、体で覚えろ」です。高橋さんも、こうやって修行を積み一流の料理人となっていきました。
自分を鍛える
料理の世界も、体力・気力・知力が欠かせません。
料理は、繊細な味、うつくしい盛り付けなども大事ですが、お客さまに1秒でも早く出さなければなりません。スピードです。スピードは体力から生まれます。それに料理は立ち作業ですから、本当に体力勝負です。また料理は一発勝負です。手直しややり直しはできません。すばやく判断して、ただちに決める。これは、気力です。そして、体力と気力を自己管理するのは自分を制御できる知力です。

おなじ料理でも毎回おなじ味とは限りません。
ちょっとした火加減、わずかな塩加減でも変わります。わたしたちが、料理店でおいしい料理を食べられるのも、わずかな違いも見逃さない、体力・気力・知力が三位一体となってフルに働かせている料理人がいるからです。高橋さんのお話を聞いていて、あらためてそう感じました。
つくり手の魂と想いが宿る
静岡県職業能力課が主催する「WAZAチャレンジ教室」で、高橋さんがこどもたちに必ず伝えることがあります。「お母さんが愛する旦那さん、子ども達においしいものを食べさせたいと思って、がんばって努力した味が『おふくろの味』だよ」。自分の愛する旦那さんと子ども達のことを思って料理をつくる、その想いが形(料理)になっておいしくなる、ということです。

「料理はつくり手の魂が宿る。つくり手の想いがとても大事です」。料理は食べればなくなってしまいます。でも、その味覚は記憶になっていつまでも残ります。知らず知らずのうちに、つくった人の想いも一緒に記憶になっているのでしょう。「おふくろの味」はその典型です。

高橋さんは、「職場をきれいにすることは、プロとして当たり前だ」と言います。冷蔵庫の掃除と温度管理も怠りません。包丁は毎日研ぎます。当たり前のことを当たり前にできてこそプロです。厨房、道具、食材も大事にして、感謝の気持ちも忘れません。きっと、清潔な職場から清潔な想いが生まれ、心に響く気持ちのよい味の料理が出来上がると、思っているのでしょう。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   この仕事を始めたきっかけはなんですか? Answer 自分の叔父が魚屋だったから、親に勧められてこの世界に入りました。子供の頃、うなぎを川で取ってさばいて食べていたりしたけど、調理には興味はありませんでした。しかし、この世界に入ったらこの仕事しかないと思っていました。
Question   この仕事につくためになにが一番必要だと思いますか? Answer この仕事は、立ち仕事でもあるし、常に動いていますので、体力とそれにまけない根気も必要です。いつでも、全力で頑張れる健康が一番大事です。そして、この道でやっていくと覚悟。この道一筋という気持ちが、良いものをつくるうえで大事になってきます。
Question   この仕事をしていてよかったことはなんですか? Answer 人との出会いです。長年この仕事をしていて、多くの友人が全国にできたことです。そして、お客さまに自分の料理を食べてもらい、食べてもらう人の声が聞け、じかに評価をもらえるのが良かったことでもあるし、この仕事の魅力でもあります。
Question   旬の味を大事に Answer 高橋さんの料理のワンポイント教室です。
「素材の味を大事にする基本は、五味、五色、五法です。五味は甘い・すっぱい・辛い・苦い・塩辛い。五色は赤・白・黒・緑・黄色。日本料理で言う五法は生(なま)・焼く・煮る・蒸す・揚げる。この基本を大事にすれば、素材の味を生かしておいしい料理ができます」
「旬のものを旬のうちに食べること。旬の時期は、食材が一番おいしい時です」
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