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造 園 工 山下 昭憲 やました あきのり [山下造園] 「4年で独立する」 山下昭憲さんは、中学校を卒業してオーディオをつくる会社に勤めていましたが、友人から庭師の話を聞き、「これだ」と意を決して、浜松市にある植木屋の門をたたきました。19歳の2月でした。その時、目標としたのが「4年で独立する」でした。それから4年、22歳で山下造園を開業しました。目標どおりでした。
プロフィール [PROFILE]
生年月日…昭和21年(1946年)11月1日
出身地……静岡県浜松市
所在地……[山下造園]浜松市西区湖東町846

・中学校卒業後、オーディオ機器メーカーの舞阪コロンビアに入社、19歳のとき、浜松市の倉田植木に弟子入り、22歳で山下造園を開業。

◆平成13年(2001年) 静岡県優秀技能者表彰
◆平成20年(2008年) 厚生労働大臣表彰 卓越技能章「現代の名工」
◆平成21年(2009年) 黄綬褒章
「現代の名工」とは
卓越した技能者表彰制度に基づき、厚生労働大臣によって表彰された卓越した技能者(卓越技能者)の通称です。
卓越した技能者表彰制度は、技能者の地位と技能水準の向上を図るために、昭和42年(1967年)度に設けられたもの。表彰を受ける者は、都道府県知事や事業者団体などの推薦を受けた候補者の中から、技能者表彰審査委員の意見を聴いた上で、厚生労働大臣によって決定されます。

・・・・・造園工とは・・・・・
造園工とは、わたしたちのくらしで身近に自然を感じるために庭などをつくる職人です。
庭だけではなく、公園緑地などまちなかなどでも緑を植え、わたしたちの生活をより快適に住みやすい環境づくりのために欠かせない職種です。造園は単純に、植物を植えるだけではなくデザイン、石積み、など植物以外の知識などが必要です。お施主さんや職人さんなどが造園するときは、コンセプトを決めてつくりますから、デザインセンスも必要になってきます。多くの庭にはそれぞれひとりひとりの職人さんたちの物語が読み取れますから、とても魅力的です。石積みは、石にも多くの種類があるので、それらの特性を理解して組み上げていきます。植える植物、石の種類の両方のバランスをとりながら作り込んでいくのが造園の仕事です。
「謙虚に、謙虚に」
山下さんの修行は4年と短い期間でしたが、「謙虚に、謙虚に」を心がけて懸命に励みました。
倉田植木の親方も、山下さんの庭師への姿勢を認めてくれて、あちらこちらに連れ歩いてくれました。そのおかげで植木、庭石、竹材など造園に必要なさまざまな資材を扱う業者にも、顔を覚えてもらいました。山下さんは、今でも親方の恩を忘れてはいません。

目標どおり4年後に独立しましたが、仕事はなかなか入ってきません。でも、修行時代からの姿勢は変えることなく、仕事の大小に関係なく、コツコツ、丁寧に仕上げました。そんな仕事振りと腕が口コミで広がり、また地元や親戚の人たちの引き立てもあって、「30歳になったころからからかな、ようやく造園業として軌道に乗り始めました」と振り返ります。

独立してから7、8年は、山下さんはくじけず、めげずに、自分が立てた目標に一途でした。独立した当時の山下さんは“一人親方”でした。山下さんは、造園に関連する左官・石工・大工などの技能もそれぞれの職人に就いて勉強しました。これも謙虚さがなせることでしょうか。
庭は未完
「庭は、完成というものはない」、庭師はよくこう言います。造園工事はおわりますが、庭の木や草は成長します。庭師は未完のものをつくっているわけです。山下さんも「庭師が満足するようにつくってはいけない」と強調します。成長する庭の草木をはぐくむのは、お客さまです。

「お客さまが自らつくりあげて完成させるような庭にすれば、庭に関心を持つようになり、きれいに手入れするし、庭にいるのも楽しくなるでしょう」。納得です。

季節も変わります。山下さんの造園では、1、2カ所にかならず落葉樹を植えます。5月の芽吹き、初夏の新緑みずみずしさ、盛夏の木陰、秋の紅葉、冬の落ち葉。1本の木が自然の循環を庭に招き入れます。もう一つ、小さな実のなる木もかならず植えます。こちらは、庭の主の家の「子孫繁栄、すべてがよい方向に潤う」ように庭をつくる山下さんの願いです。
庭を持つ人の心を汲む
植えたい木があるか、石はどんなかたちのものがいいか、好きな花があるか―山下さんは、お客さまと念入りに打ち合わせます。木は写真などを見せて確認します。素材が決まったら、山下さんは、ラフスケッチを描いてお客さまに見てもらいます。

山下さんのような造園業者に頼んで庭をつくるかたがたは、庭にもこだわりを持っていますし、しっかりしたイメージを描いています。それをかたちにするのが山下さんたち庭師です。「細かい気配りで、お客さまによろこんでもらい、それが口コミになって広がり、紹介されて、今までやってきた」と、自分のやり方がまちがっていないと自信を持っていますし、自分の仕事によろこんでもらった人たちに、感謝しています。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   この仕事を始めたきっかけはなんですか? Answer オーディオを作っている仕事をしているときに、18歳の夏に友人と会い、その友人から庭師の話を聞いたのがきっかけです。その話を聞いて、興味がわいて、年の2月に倉田植木に弟子入りしました。
もともと山に行ったり、木が好きだったこともあります。
Question   この仕事につくためになにが一番必要だと思いますか? Answer 植木や庭石などが好きなことが必要です。それと、道具や木などの材料も丁寧に扱えることが本当に大事です。思いやりを持って木やお客さまと接することが大事です。
Question   この仕事をしていてよかったことはなんですか? Answer この仕事を長いあいだつづけてこられたことが、嬉しい。
お客さまの声も直接きけるし評価もされる。庭をつくると、そのお客さまと長く付き合えるのもうれしいですね。
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