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抜き型 市川 貴経 選手 いちかわ たかつね  [本田技研工業株式会社 浜松製作所事業管理部   工機金型ブロック] 苦手から生まれる集中力。 まわりからは不器用と言われてきたし、自分でもそうだと思っている市川さんです。それをカバーする、人の何倍もある集中力が自慢です。「ネガティブにならずに、自分はできる」と自分に言い聞かせてきました。高校の野球部でつちかったポジティブな精神力が、仕事に役立っています。作業に入れば、まわりは気にならず、苦手な工程こそ集中力をそそぎます。
プロフィール [PROFILE]
平成3年(1991年)2月14日生まれ

静岡県浜松市 出身

静岡県立浜松工業高等学校 卒業
本田技研工業株式会社 浜松製作所事業管理部 工機金型ブロック 入社

≪過去の受賞歴≫
第48回 全国技能五輪静岡県予選 優秀賞
第49回 全国技能五輪静岡県予選 最優秀賞

本田技研工業株式会社 浜松製作所
所在地:静岡県浜松市中区葵東一丁目13番1号
技能五輪全国大会とは
青年技能者の技能レベルの日本一を競う技能競技大会で、その目的は、次代を担う青年技能者に努力目標を与えるとともに、大会開催地域の若年者に優れた技能を身近にふれる機会を提供するなど、技能の重要性、必要性をアピールし、技能尊重機運の醸成を図ることにおかれています。
現在、全国大会は、原則として毎年11月に開催され、国際大会が開催される前の年の大会は、国際大会への派遣選手選考会をかねています。
全国大会の出場選手は、各都道府県職業能力開発協会などを通じて選抜された者(原則23才以下)としています。
「抜き型」競技とは
製造業では高精度で複雑な機械部品を製造するために、金属の薄板を打ち抜く工程があります。「抜き型」は、この薄板を打ち抜くためのプレス金型の一種です。精度の高いプレス製品を作るには、この抜き型の性能が大切です。

競技は「抜き型」製作に関する加工・調整技能の優秀さが競われます。与えられた金型素材に対しフライス盤等の工作機械で中仕上げ程度の加工をした後、ヤスリや汎用測定器等を用いて最終の仕上げ加工、組立調整作業により打抜き金型を製作します。選手は主要部品の加工精度をミクロン単位(0.001mm)で調整しなければならず、短い競技時間の中で、機械工作、ヤスリ仕上げ、組立て調整の精密かつ総合的な技能が問われます。
ことしの大会は雪辱
入社するとまず、弓ノコやヤスリを使ってさまざまな加工の基礎を学びます。
2年目に入ると、競技課題作品をつくり大会へ向けて取り組みがはじまり、加工の技術や量を上げていきます。競技課題の中にプレートを作る工程があります。そのプレートの内側にミリ単位の勾配(こうばい)で角度をつけるポイントがあります。ここは、境目をしっかりとつくらなければ失格になってしまいます。角度をつけはじめるポイントや、長さなどがとても重要です。
競技大会の制限時間は機械加工で3時間15分。仕上げ加工で5時間45分、短い時間です。時間配分に気を配らないと、きれいにつくられていても、時間切れでは失格です。そのために、課題作品を手際よく流れるように作業する訓練もしています。一つ一つのミスをクリアして、大会までに課題作品を24個つくる予定です。

「昨年の大会は最悪だった。二度とそんな思いをしたくない」と話してくれました。
精神力
「作業に集中することが重要です。集中すれば、動きに迷いや悩みなどの無駄がなくなりスムーズな動きになります。そうなると、大会でたくさんの人に見られていても、なにも動じることなく平常心で作業することができます」。強い集中力で市川さんは作業と真正面から向き合っています。

「仕事では、今まで学んだことを糧(かて)に、これからもさらに技術を向上させたい。自分で考え、試し、仕事の量や数をこなし、さまざまな経験を積み重ねて、『ここの技術だったら誰にも負けない』
といった自信を持って言えるようになりたいです。そのためには、常に前を向いていくことが大切だと思います。高校野球で身につけた『やればなんでもできる。自分はできる人間だ』と自分に言い聞かせて、自分で自分の背中を押していきたいと思います」。

そして、後輩たちにもつなげる技術と技能を身につける夢も描いています。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   この仕事を始めたきっかけはなんですか? Answer 車が好きだったからです。ものづくりに関しては、まわりから不器用と言われてきました。今の仕事につくなんて思ってもいませんでしたが、入社して仕事をしていくうちに、この仕事がほんとうに楽しくなってきました。
Question   競技会へ選抜された「理由」を教えてください。 Answer 適正検査で選抜されました。また先輩たちの職人技を見た時に衝撃を受け、自分もつくれるようになりたいと思い決心しました。何度も、不安になりましたが「ネガティブになったらダメ。できるものもできなくなる」と自分に言い聞かせてきました。選抜されてから技術面、精神面でもがんばってきました。
Question   第49回技能五輪全国大会への「意気込み」をお願いします。 Answer 昨年はプレッシャーに負けて良い結果が出せませんでした。ことしは練習の成果を発揮して、笑って終われるようにしたいです。昨年の自己採点は30点ですが、今年は90点以上を取れるようにがんばります。
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