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寝具製作 新貝 晃一郎 しんがい こういちろう [新貝ふとん店] お客様の喜ぶ顔を見てみたい・・・ 「でも、あったか〜い、気持ちいいな〜っていう寝顔は見れないよなぁ〜」たしかにそうです。自分の寝姿さえも見ることはできません。「布団は毎日必ず使う道具です。だからこそ、ほんとうにいいものを選んでほしい」新貝晃一郎さんは、布団は寝るためのただの道具ではなく「使う人のためになるものだ」と言います。「健康・快適・良いお布団」が仕事の信条です。
プロフィール [PROFILE]
生年月日…昭和39年(1964年)10月生まれ
出身地……静岡県静岡市(旧・清水市興津)出身
所在地……[新貝ふとん店]静岡市清水区興津清見寺町156-5

・東京布団技術学院卒業

・国家検定 一級寝具技能士
・寝具製作中央技能検定員
・全国技能士連合会 寝具製作マイスター
・全国綿寝具工業組合連合会 常任理事
・静岡県わた寝具商工組合 理事

◆平成5年(1993年)静岡県技能競技大会 最優秀賞・県知事賞
◆平成8年(1996年)第15回全国技能グランプリ
          寝具製作の部 優勝・厚生労働大臣賞
全技連マイスターとは
全国技能士連合会が、職業能力開発促進法に基づき実施されている技能検定制度の特級・1級又は単一等級の試験に合格した技能士で、20年以上の実務経験と優れた技能及び活動実績を持ち、後進の育成並びに技能の伝承に熱心な技能士であると認定された方です。また、全技連マイスターが単なる名誉的な称号ではなく、現役として後進の指導などの活動に積極的に対応できることが重要な要件であることから、5年毎に更新を行っております。

・・・・・寝具製作とは・・・・・
お布団を作ることです。
木綿のお布団は中国11億人、インド10億人を始め、ベトナム北部、タイ北部、ミャンマー、バングラディシュ、パキスタン、イラン、イラク、トルコ、ルーマニア、ハンガリーまでの広い範囲で30億人もの人が使っている地球上で最もすばらしい寝具です。
かどまでしっかり綿が詰まってシワがない
「角(かど)まで綿が入っているのが技量のみせどころ」だと、新貝さんはいいました。

そういわれてみると、布団が平らに広がって、シワがありません。見た目にも美しい角(かど)をつくりあげるのもなかなかの技術を要します。新貝さんの布団はいかにも軽そうで、ふわふわです。お客さまの体格や生活スタイルによって、中に入れる綿をブレンドします。綿も、産地によって長さ、硬さ、太さなどにちがいがあります。お客さまにあった布団をつくるため、よく吟味して、綿の配合の比率を変えています。

「布団は1日の疲れをとり、明日への活力を養う道具です」その道具が、お客さまに合っていなければ、お客さまが使いやすい道具にはなりません。綿を変え綿のブレンドの配合を調整し、つくりかたを工夫するのもお客さまに満足してもらうためで、新貝さんの満足ではありません。
「この布団、動き出すかもしれない」
新貝さんは、ときどき「この布団、動き出すかもしれない」と思ってしまうそうです。ふかふかの打ち立ての布団に命が宿っていくように感じてしまうそうです。命を吹き込んでいるのは、新貝さんです。新貝さんに「布団をつくってほしい」と頼みに来られるお客様の気持ちにこたえようとする職人魂が、布団に乗り移っていくのかもしれません。

新貝さんのつくる布団は、ひとつとしておなじものはないそうです。新貝さんは「わたしたち職人が道具にこだわるように、お客さまにも、心地よく寝るための道具として、布団にこだわりを持ってもらいたい」と、強調しました。

新貝さんのつくる布団は「魔法の絨毯」ではありませんが、心地よい睡眠に誘い込むはずです。
打ち直しは職人冥利
たとえば、板前さんはお客さまに料理をだして「うまかった」と反応がすぐに分かりますが、布団はそうはいきません。つくった職人が直接反応を見る機会はまずありません。
ところが、新貝さんのつくった布団を、打ち直しに持って来られるお客さまが多数います。

「きっと気に入って下さったから、打ち直しに持ってきてくれるのだろう」とうれしい気持ちでいっぱいになりなります。

そのときも、新貝さんは、前のものとおなじ布団をつくりはしません。ライフスタイルの変化、年齢を重ねていけば、体格や体調も以前とは違って、睡眠のとり方も変わります。お客様からそこをよく聞き出していきます。お客様の満足のために、さらにいい布団に打ち直しするための心遣いです。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   この仕事を始めたきっかけはなんですか? Answer 祖父が「新貝ふとん店」を開業、父親があとを継ぎ、次は私ですが、小学生のころの将来の夢はふとん屋ではなく小学校の先生になることでした。ある日、祖父の「お前は俺の魂だ!あとはおまえに任せた!」のひとことで、高等学校卒業後、東京布団技術学院に入校、他の布団店にて住み込み、技術学院に通いながら修業を積み、父のあとを継ぎ三代目となりました。
Question   この仕事につくためになにが一番必要だと思いますか? Answer 他人の喜びを自分の喜びに感じる優しい心と、さらに自分を高めようとする気持ち。
全国技能競技大会に修業時代の仲間が出場しているのを聞き、第14回技能グランプリに出場し、第3位。
ちょっと悔しいから一年間猛訓練して、第15回技能グランプリに出場し全勝優勝しました。
Question   この仕事をしていてよかったことはなんですか? Answer いい人たちとの出会い。たくさんのお客様。
自分を支えてくれる人たち(下から押し上げてくれる)。
自分をさらに高めてくれる諸先輩(上から引っ張り上げてくれる)など、素晴らしい人達との関わりを持てました。そして、自分自身の世界も大きく広がりました。
Question   中高生のみんなに一言 Answer ものづくりの世界、職人とは自分にしか作ることが出来ない逸品、一品(ひとしな)に気持ちを込め、魂を吹き込む作業をする者達だと思います。今、オートメーションで作る(…の様なもの)がほとんどのこの時代、みなさんが本物の何かに出会い、感じ、目指し、本物と云う魂のこもった品物を世に生み出す喜びを味わって頂きたいと思います。先人から受け継ぐ幾つもの素晴らしい技術が日本にはあります。しかし、伝えていかなければ無くなってしまう日本の「技」があります。次の世代のみなさんをこの「ものづくりの世界」でおまちしております
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