静岡県内で、ものづくりに携わる職人・技能者や関連イベントをご紹介
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宝石・貴金属デザイン工芸 桶澤 孝二 おけざわ  こうじ [アトリエ KOH] みごとな造形に変える 切る、叩く、曲げる、折る、削る。粗い作業言葉ですが、これに心と微妙な感覚をかよわせると、かたまりや板にすぎない物体が、指先にのるほどの小さなものでも、みごとな造形に変わります。わたしたち人間は、むかしから実用としての機能に美しい装飾を加えた物に、心をときめかせてきました。宝石や貴金属を華麗に彩る工芸作家が、桶沢さんのような人たちです。
プロフィール [PROFILE]
生年月日…昭和25年(1950年)9月22日
出身地……静岡県静岡市
所在地……[アトリエKOH]静岡市葵区北安東5-10-9-101

静岡市 大手宝石店 入社。
昭和51年(1976年)アメリカ・ロサンゼルス安心堂で、8年間駐在員として勤務し帰国。
昭和63年(1988年)独立、アトリエKOHを設立。

◆平成08年(1996年)03月 第15回全国技能グランプリ1位
◆平成11年(1999年)11月 優秀技能者県知事賞
◆平成16年(2004年)09月 JJAジュエリーデザインアワード2004で、厚生労働大臣賞(準グランプリ)と日本ジュエリーデザイン協会会長賞をダブル受賞
◆平成16年(2004年)11月 全国技能士 マイスター認定
◆平成18年(2006年)11月 卓越技能者現代の名工受賞(厚生労働大臣賞)
◆平成20年(2008年)03月 静岡県技能マイスター認定
◆平成20年(2008年)04月 黄綬褒章受章
静岡県技能マイスター制度とは
静岡県内で優れた技能を有し、全国的な技能競技大会での優勝経験や後進の指導・育成に尽力し、多大な貢献をしている現役の技能者を、有識者等からなるマイスター認定審査会が「静岡県技能マイスター」として認定し、 その活動を通して技能者の社会的評価を高めていくことを目的としています。

・・・・・宝石・貴金属デザイン工芸とは・・・・・
アクセサリーやインテリア小物・工芸品等に使用される、宝石、貴金属等をデザインすること。対象となるアクセサリーとしては、指輪、ネックレス、ブレスレッド、ブローチなど多岐に渡る。宝石に関する知識や技術のみならず、貴金属(特に、金、銀、プラチナなど)に関する知識や彫金技術も必要とされる。
匠は道具
桶澤さんの仕事場には、一目では数え切れないほどの道具が、整理整頓されています。目をやらなくても、腕をのばすだけで、いま使いたい道具を手に取ることができるようです。宝石・貴金属デザイン工芸は、ほとんどがこまやかな手作業です。削る工程一つとっても、粗く、平らに、エッジを出す、光沢をだすなど、さまざまです。
「ヤスリの本数ですか?100本くらいかな」
このヤスリは強く押し引くように、こちらのヤスリはすべらすように、ことさら意志を働かせることなく使いこなします。仕上がりもヤスリの数だけあるということなのでしょう。

仕事場は、整理整頓が隅ずみまで行き届いています。金やダイヤモンドは、残りかすになっても、おろそかにしていません。それ以上に「仕事場にいろいろなものがあるとミスにつながる」と、デザインはこまやかな心から生み出されているようです。
一つ一つを丁寧に
指輪にも標準サイズがありますが、装身具ですから、ただサイズ通りつくればいいわけではありません。
標準サイズは単なる規格で、身につける人の感覚「付け心地」には基準や規格があるわけではありません。桶澤さんは、すばらしいデザインに仕上げるのはもちろんですが、 クライアントの付け心地を大事にしています。「指をすべるようにはまる、はめてからも指に違和感がないようにする」抽象的な感覚を具象化できるのが、職人技といわれる技術であり匠の技能です。

指輪は、棒状の貴金属を、バーナーで熱したり、切ったりヤスリをかけたりして、リングにしていくだけではありません。わたしたちが筆記用具で円を描くときを思い出せば分かりますが、完璧な円を描くのはなかなかむずかしいことです。相手は金属です。桶澤さんは、この作業を1時間30分ほどで仕上げます。小粒のダイヤモンドでリングを装飾する際の完成度を完璧にすることは、言うまでもありません。
職人としての意識
「わたしのような仕事で大切なことは、いろいろなものを見て感性を磨くこと」
「実物・本物を見て、肌で感じ、しっかり観察すること」
だと、おっしゃいました。

仕事で関係する貴金属だけでなく、絵画、建築、自然の草花、森羅万象に、作品の構想やデザインのヒントがあるのでしょう。感性は一朝一夕には養えません。常日頃から、さまざまな物事に注意を払い、関心を持つことによって、眼(まなこ)が見えざるものを見るようになるはずです。
「こういったことを続けていくと、自分の引き出しも増えます
そればかりではなく、「美しい作品に奥深さがそなわり、輝きが身につける人の品性となってあらわれてくる」こういった域まで達することを、桶澤さんは目指しているのではないでしょうか。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   この仕事を始めたきっかけはなんですか? Answer 小さい頃からものづくりが好きで貴金属の職人技や作品を見たときに、自分もそんな作品を作ってみたい、自分のオリジナルをつくりたい、と思ったのがこの仕事をはじめたきっかけです。
Question   この仕事につくためになにが一番必要だと思いますか? Answer 仕事以外でも自分の感性を豊かにするために、いろいろ見て感じることです。日常のなかで、そういった感性を高めることは最も大切で、この仕事につくために必要ですし、またついてからも大切ですね。
Question   この仕事をしていてよかったことはなんですか? Answer お客さまから「最初に描いていたデザイン画よりすごくきれい!」と言われたり、自分のイメージどおり、またはそれ以上のものができたときにうれしく感じます。ほか、自分のつくった作品をお客さまのお子さんからお孫さんの代まで受け継がれ、作品を大事にして下さっている気持ちが一番うれしいです。
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