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竹細工職人 髙橋 一雄 たかはし かずお [髙橋竹工芸] 受け継ぐ者の使命 髙橋一雄さんの持っている技法のひとつは、駿河竹千筋細工です。江戸時代から受け継がれてきた、静岡市特産の伝統工芸です。細く割った竹を、この技法の特徴である丸く加工した竹ひごにして、編んだり組んだりします。花器、菓子器、電灯笠、行灯など身近にある道具やインテリアを作ります。竹千筋細工の持つ繊細な趣に豪快さも加えて、暮らしの爽やかさや、ほのかな明るさに仕立てあげます。
プロフィール [PROFILE]
生年月日…昭和12年(1937年)1月17日
出身地……静岡県静岡市
所在地……[髙橋竹工芸]静岡市葵区新伝馬3丁目14-16

中学校卒業後(株)静和産業に就職、竹細工の修行を始める
昭和37年(1962年)髙橋竹工芸を設立
静岡竹工芸協同組合理事、駿河竹千筋細工工芸士会会長などを歴任

◆平成11年(1999年) 通商産業大臣表彰(伝統工芸品産業功労者)
◆平成21年(2009年) 厚生労働大臣表彰「現代の名工」
◆平成22年(2010年) 黄綬褒章
「現代の名工」とは
卓越した技能者表彰制度に基づき、厚生労働大臣によって表彰された卓越した技能者(卓越技能者)の通称です。
卓越した技能者表彰制度は、技能者の地位と技能水準の向上を図るために、昭和42年(1967年)度に設けられたもの。表彰を受ける者は、都道府県知事や事業者団体などの推薦を受けた候補者の中から、技能者表彰審査委員の意見を聴いた上で、厚生労働大臣によって決定されます。

・・・・・竹細工職人とは・・・・・
竹細工とは竹を加工したり、竹ひごを編み込んで細工物を作ること。また、日用品・農具・漁労具などの荒物、茶道具などの工芸品、花器、菓子器、電灯笠、行灯など身近にある道具やインテリア、竹とんぼや水鉄砲といった玩具の中で、竹を素材とした細工物を作り上げる職人です。
匠が生み出す竹ひごの美しいアール
竹千筋細工の大事な個所の一つは、竹ひごを上下で固定する部材にあける穴の大きさ、角度と間隔です。少しでもズレがあると千筋になりません。まさに細工です。

精密にすることによって、竹ひごのきれいなしなやかさやラインの美しさが表現されます。この部分は、仕上がってしまえば見えませんが、作品の出来を左右する隠れたポイント部分です。

穴を開け終わると、竹ひごを差し込んでいきますが、ただ差し込むわけではありません。
穴にも表裏があって、それをしっかり見極めて作業を進めます。その前に竹ひごが美しくすっきりした曲線になるように、曲げていきます。これがうまくできないと完成したときにバランスが崩れて、作品としての美はそこなわれます。

髙橋さんは「ここがきれいに出せるかだせないか、職人の長年の勘と技量の見せ所です」と、言い切るのは、自信のあらわれです。
シンプルでユニークな発想が作品に奥深さ
「いつもおもしろいものをつくりたいと思って、いつも考えをめぐらしています。従来の竹細工の技法で、オリジナルで新しい物をつくれるか考え、また試してきました」
伝統工芸ゆえに伝統的な品ばかりでは、時代から忘れ去られてしまうかもしれません。

竹細工も、人びとの暮しの中で使われて初めて価値がある「品物」になります。「人びとの支持・人気」が伝統工芸にも必要です。髙橋さんの発想はユニークでシンプルです。

でも、そのシンプルな発想を作品として表現するには、繊細さと大胆さ、緻密さと精巧さが必要です。髙橋さんの作品に奥深さがあるのは、こういったことが匠の技になっているからです。
≪作品のご紹介≫
斜めに交差した竹ひごが透明感と軽快感

竹ひごを斜めに交差させて、竹の持つしなやかさとシャープさが、作品に透
明感と軽快感をかもしだしました。一分(いちぶ)の狂いもなく均等な間隔で編み上げた美しい作品です。

中央を竹の輪でひきしめ、そこから下部にかけて八の字型に広げ、安定感もあります。
飾り気のない一輪挿しで、主役となる花が美しく際立ちそうです。
インタビュー [INTERVIEW]
Question   この仕事を始めたきっかけはなんですか? Answer 学生時代は、決して裕福な時代ではなかったので、とにかく卒業したら早くなんでもよいから仕事をしたいと思ってこの世界にとびこみました。当時は、特にこの仕事につきたいとは思っていませんでしたが、昔から「ものづくり」が好きで、自分のオリジナルをつくってみたいと思ったのがきっかけです。
Question   この仕事につくためになにが一番必要だと思いますか? Answer 技術より、一番必要なのは「根気」。
とにかくこの仕事が好きですから、夢中になってがむしゃらにやってきました。仕事がない時、反対に大忙しの時、どんな時でも「前向きな気持ち」と「根気」があったからこそ、今までやってこられたと思います。だから、やっぱり一番大切なのは『根気』ですね。
Question   この仕事をしていてよかったことはなんですか? Answer 今までこの仕事を続けられてきた事が一番良かったかな。また、家具の仕事を手がけたことがありますが、初めての経験だったので、とにかく無我夢中で仕事をしていました。その仕事をお客さんから認めてもらえた時、この仕事をして良かったなと思いました。
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